「投資に興味はあるけど元本を失うのが怖い」
と考えてしまい、投資への挑戦を躊躇してしまっている人はたくさんいるでしょう。
そのような人が興味を持つ言葉に「元本保証」があります。
とはいえ、元本保証をしてくれる金融商品というのは本当にこの世に存在しているのでしょうか?
詐欺の恐れはないのでしょうか?
この記事で詳しく見ていきましょう。
元本保証って一体何?
元本保証というのは、言葉の通り自分が出した元手を最低限保証してくれるという意味です。
つまり、利益が0になる事はあっても、損失を出すことはないという意味です。
実は、日本には元本を保証してくれる金融商品がいくつか存在しているのです。
元本保証をしてくれる金融商品は?
では、具体的に元本を保証してくれる金融商品の種類について詳しく見ていきましょう。
定期預金
まずは定期預金です。
これは、我々一般人にとって最も一般的な金融商品です。
中には、定期預金を金融商品だと思っていない人もいますが、わずかであれ、銀行にお金を預けると利息を貰うことができますよね。
これは紛れもなく投資行為と言えるのです。
定期預金では、元本が減ることはありません。
その代わり、得られるリターンは0.2%程と少なくなりますので、注意が必要です。
国債、地方債
次は、国債や地方債です。
これらは、国や地方自治体が資金を集めるために発行するもので、簡単に言ってしまうと、国や地方自治体にお金を貸しているのと同じ事です。
債権というのは、基本的に満期日が決められていて、満期まで持ち続けると、金利を満額受け取ることができます。
どれくらいの金利が付くかは満期日や債券の種類によって異なるのですが、国債の場合は、最低でも0.5%は付くでしょう。
貯蓄型保険
意外と気づいていない人も多いのですが、貯蓄型保険というのも立派な元本保証の金融商品なのです。
貯蓄型保険では、毎月一定の金額を積み立て、満期になると、自分が支払った保険金以上の額を受け取ることができます。
ただし、この貯蓄型保険というのは、長期間積み立てていかないと、100%を超える返戻率にはなりませんので注意が必要です。
MRF
最後は、MRFという商品です。
これは、様々な債権を組み合わせて作られた投資信託のことで、基本的には普通預金と似た扱いとなっています。
ただし、近年はほぼ0に近い利息になっていますので、あまり金融商品としては魅力がないかもしれません。
元本保証の商品に投資をする際の注意点は?
次に、元本保証の商品に投資をする際の注意点について、詳しく解説していきます。
利回りが小さくなることもある
まずは、利回りが小さくなることがあるという事です。
基本的に投資で利益を得るためには、リスクを取らなければなりません。
しかし、元本保証の場合はリスクがほとんどありませんので、その分得られるリターンも少なくなってしまうのです。
様々なリスクがある
元本保証という言葉を鵜呑みしてしまい、
「どんなことがあっても、元金は保証してくれるんだ」
と勘違いしてしまう人も多いです。
しかし、確実に元本保証をしてくれるというわけではありません。
例えば、国や銀行が破綻してしまった場合は、元本を保証することが不可能になってしまいます。
もちろん、このようなリスクは現状かなり低いですが、0ではありません。
そのため、破綻(デフォルト)リスクがあるという事を常に頭に入れておきましょう。
また、流動性リスクというのも存在しています。
例えば、まとまった金額を元本保証の商品に投資してしまった場合、急な出費に対応できなくなってしまう事もあるのです。
そのため、超低リスクの元本保証商品に投資をする場合は、数年から数十年スパンで考えて、余裕資金で行うようにしましょう。
そして、一番懸念すべきなのは、インフレ率です。
現代の日本は、少しずつインフレが進んでいると言われています。
インフレというのは、物の価値が上がり、お金の価値が下がることを言います。
そのため、1%に満たないリターンしか得られない元本保証の投資は意味がなくなってしまう事もあるのです。
個人からの誘いには要注意
SNSなどを利用していると、見知らぬユーザーから、
「元本保証で安全な投資がある」
と誘いを受けることもあるでしょう。
しかし、このようなうまい話には絶対に乗ってはいけません。
今回紹介した商品というのは、基本的に国や地方自治体、銀行などが提供している商品です。
そのため、比較的安全性が高いのですが、見知らぬ人からの良くわからない元本保証投資の誘いというのは、詐欺である可能性も高いです。
そのため、いくらお金が欲しくても、このような甘い話に耳を傾けないようにしましょう。
まとめ
元本保証の金融商品というのは、いくつか存在しています。
そのため、投資に対して恐怖心を抱いている人は、このような商品を購入してみるのも良いでしょう。
しかし、投資でまとまった利益を上げるためには、ある程度リスクを取るか、それなりの元手を用意しなければなりません。
元本保証の場合は、リターンが1%以下になる事もあるため、大きな利益を狙いたいのであれば、もう一度投資対象や投資に対する考え方を見直してみることをおすすめします。