株式投資は基本的に「買い」で入ります。
ただ、「信用取引」を行うことで「売り」から入れるようになるのです。
この信用取引には、注意すべき点や覚えておくべき点がいくつか存在しています。
この記事では、投資初心者が覚えておくべき「信用取引」の真実について詳しく解説していきます。
信用取引って一体何?
信用取引というのは、一定額の証拠金を入金し、それを担保に高額取引を行うという手法を差します。
この信用取引には2つの種類が存在しています。
では、それぞれの種類について詳しく見ていきましょう。
信用買い
これは、簡単に言ってしまうとレバレッジ取引のことです。
手持ち資金を担保として入金し、その資金を基に数倍あるいは数十倍のレバレッジをかけて取引を行います。
買いで入る場合は、資金の量や仕組みが変わるだけで、やることは一緒です。
ただ、取引の金額が変わりますので、得られる利益も大きくなります。
信用売り
これは、別名「空売り」とも呼ばれています。
信用売りを行う場合は、価格が下落すればするほど利益が大きくなります。
ただし、信用売りは比較的難易度が高く、初心者が気軽に始めていい投資ではありませんのでリスクなどをしっかりと理解してから挑戦することをおすすめします。
信用取引をするためのルールとは?
信用取引にはいくつかのルールが存在しています。
これから紹介するルールを守らないと、信用取引を行うことができませんので、しっかりと頭に入れておきましょう。
専用口座を持っていること
通常の口座では現物取引しか行えませんので、興味がある場合は事前に専用口座を開設しておくようにしましょう。
ただし、
・書類審査
・電話面接(場合によって)
が行われるケースもあり、審査に落ちてしまうと作成することができませんので注意が必要です。
保証金を用意すること
信用取引を行うためには、保証金を用意する必要があります。
これは、証券会社からお金を借りるための担保になるもので、保証金を用意できない場合は取引を行うことができません。
この金額は、証券会社によっても異なるのですが、大体30万円前後~となっていますので覚えておきましょう。
信用取引のメリットとデメリット
次に、信用取引を行うメリットとデメリットについて、詳しく見ていきましょう。
メリット
信用取引を行うことで、自分が持っている資金以上の取引を行えるようになります。
これによって、利益を最大化することができるようになるのです。
また、現物取引においては同じ銘柄を1日に何度も売買できます。
現物取引の場合は「差金決済」と判断されてしまうため、1日何度も売買することができません。
信用取引を行えば、チャンスのある銘柄から利益をしっかりと搾り取ることが可能になるのです。
更に、株価が下落している局面においても利益を出すことができます。
現物取引の場合は株価の上昇局面でしか利益を出すことができないため、単純に収益機会を増やすことができるのです。
デメリット
信用取引を行う場合は、資金を証券会社から借りることになるため、金利を支払う必要があります。
つまり、現物取引では発生しないコストが発生してくるということです。
また、大きな損失を出してしまった場合は、「追証」が発生してくることがあります。
「追証」が発生すると、追加で資金を入金しなくなってしまうため、場合によっては資金繰りがうまくいかなくなってしまうこともあるのです。
信用取引をする上で気を付けるべきこととは?
最後に、信用取引で注意すべきポイントについて詳しく見ていきましょう。
コストに注意
先ほども解説したように、現物取引では発生しないコストが必要になります。
例えば、
・金利
・貸株料
・品貸料
などです。
どれくらいのコストがかかるかは証券会社によって異なりますが、少なからず売買代金以外にも資金が必要になりますので、頭に入れておきましょう。
決済タイミングに注意
信用取引をする場合は、決済タイミングに注意が必要です。
具体的には、
・制度信用→6か月以内に決済
・一般信用→無期限だが、基本的に信用買いのみ
となっています。
このように、それぞれの取引方法によって保有できる期限が決まっているものもありますので、事前に確認しておくようにしましょう。
与えられる権利を知っておく
信用取引に興味を持っている人の中には、
「配当も得たいし、優待も欲しい」
と思っている人もいるでしょう。
ただ、株主としての権利が与えられるのは現物取引のみとなり、信用取引の場合は配当を得ることもできませんし、優待を受け取ることもできません。
初心者の中には、このようなルールを知らずに始めてしまう人もいるため注意が必要です。
まとめ
信用取引というのは、証券会社から資金を借りて行う取引のことです。
この取引を行うことで、自分の資金以上を行えるようになりますので、より大きな利益を狙いやすくなるのです。
ただし、この取引手法には大きなリスクが潜んでいますので、知識がないうちは手を出すべきではありません。
ある程度取引に慣れ、利益が安定してきてから挑戦してみることをおすすめします。