株式投資で利益を上げるためには、配当金についての知識をつけておく必要があります。
そこでこの記事では、配当金とはどのような仕組みで入ってくるのか、どんなリスクがあるのかということについて、詳しく解説していきます。
株式投資における【配当金】って一体何?
配当金というのは、株式を保有している人に利益を分配する制度のことを差します。
企業は株式を発行し、それを投資家に購入してもらうことで資金を調達します。
そしてその資金を使い、新規事業などを進めていき、利益が出た場合は利益の一部を投資家に還元するのです。
ただし、配当は義務付けられている物ではないため、企業によっては配当を一切出していないケースもあります。
株式投資をする上で覚えておくべき配当金のあれこれ
次に、株式投資をする上で覚えておくべき配当金の基礎知識について詳しく解説していきます。
配当金の受け取り方
配当金を受け取るためには、「権利付き最終日」に株式を保有していなければなりません。
最終日まで株式を保有していれば、企業の株主名簿に名前が載るため、配当の対象としてみなされるのです。
権利付き最終日というのは、権利確定日の2営業日前になりますので、例えば4月30日が権利確定日だった場合は、4/28日までに株式を保有していなければならないということです。
権利付き最終日まで保有していれば問題ないため、4/29日に売却したとしても配当を受け取ることができます。
配当金の受け取り時期
配当金の受け取り時期というのは、企業によっても異なるため、一概に断言することはできないのですが、大体3か月前後で受け取れるケースが多いです。
なぜ3か月なのかというと、企業は決算日から起算して3か月以内に株主総会を開かなければならないからです。
ここで配当を決定し、投資家に分配していくのです。
株主総会については、6月に行う企業が多いため、配当金の支払いは6月から7月になることが多いと言えます。
配当金は絶対にもらえるのか?
先ほども解説したように、企業には配当を出す義務がありません。
配当があった方が投資家から出資してもらいやすいという理由で配当を出している企業も多いですが、一切配当を出していない企業もあるのです。
例えば、ベンチャー企業などは企業の成長のために、配当金を出さずにその分の資金を設備投資などに回すことが多いです。
このようなことから、配当金狙いで投資を行う際は、その企業が配当金を出しているのかをあらかじめ確認しておく必要があると言えます。
配当金はいくらもらえるのか?
配当金の計算方法は、
・保有株数×1株当たりの配当金
となります。
例えば、200株保有していて、1株当たり40円の配当がある場合は、8,000円の配当となるのです。
ただし、この計算で出した配当金はあくまでも目安となりますので、場合によっては上下する可能性があります。
配当金にもデメリットやリスクがあるって知ってた?
投資を行って配当金を受け取りたいと思っている人は多いでしょう。
配当金と聞くと、
「株を持っているだけでもらえる」
「不労所得になる」
というようなプラスのイメージを持つ人もいるでしょう。
もちろんこのようなメリットを得ることもできるのですが、いくつかのデメリットやリスクも存在しているのです。
では、一体どのようなデメリット、リスクがあるのでしょうか。
詳しく見ていきましょう。
配当金の減額リスク
配当金というのは、永遠に同額ではありません。
企業の業績が上がれば増額されますし、業績が下がれば減額されます。
このようなことから、投資した当初は魅力的な配当を出していたとしても、その後業績が悪化して、大幅に配当金が減額されてしまったり、配当が廃止されてしまったりする可能性があるのです。
最近でも、コロナウイルスがまん延したことにより、配当を出さなくなった企業や減配した企業がたくさんありました。
一定の配当をもらい続けられるという間違った解釈で投資をしてしまうと、想定外の事態に頭を抱える羽目になってしまいますので注意が必要です。
株価の下落リスク
株価というのは日々変動しています。
配当がどれだけ魅力的でも、購入した価格より大幅に株価が下がってしまった場合は、配当を受け取れてもトータルではマイナスになってしまうことがよくあるのです。
特に高配当株に起こりやすいパターンですので、このようなリスクをしっかりと確認したうえで、慎重に銘柄を選んでいく必要があります。
まとめ
株式投資を行うと、企業から配当をもらえる場合があります。
中には配当だけで生活をしている人もいるため、非常に魅力的な制度だと言えます。
しかし、配当にはいくつかのデメリットやリスクなどもありますので、株式投資で損失を出さないためにも、今回紹介したことをしっかりと頭に入れて、慎重に投資対象を選別していってください。
少しずつコツを掴み、安定して配当を得られるようになれば、配当金のみで生活することも夢ではなくなるでしょう。