※当サイトの記事は広告・プロモーションを含みます。

上場廃止って一体何?廃止基準や廃止後の影響について

上場廃止(じょうじょうはいし)意味、株式や債券などの金融商品の取引所が市場の売買対象から除外すること

東証一部上場

東証マザーズ上場

このような言葉を聞いたことがある人はたくさんいるでしょう。

ただ、上場を果たす企業がいる一方で、「上場廃止」を行う企業も一定数存在しています。

そこでこの記事では、上場廃止とは一体何なのか、企業側にとってのメリット、デメリットは一体何なのかということについて、詳しく解説していきます。

上場廃止って一体何?

上場廃止というのは、公開していた株式を非公開にすることを指します。

そうすると、投資家たちが自由に取引をすることができなくなってしまうため、市場内では資金調達ができなくなってしまいます。

上場というのは、厳しい条件を満たした企業だけが果たせる、いわば「経営のゴール」的存在です。

このようなことから考えると、上場廃止というのは戦力外通告と同じようなことなのです。

上場廃止基準ってどうなっているの?

ここまでの解説を見て、

上場廃止の基準ってどうなっているの?

業績悪化の定義は何?

と思っている人もいるでしょう。

実はこの上場廃止の基準というのは、各取引所によって違うのです。

例えば、東証一部や二部の場合は、

  • 株主数→400人未満
  • 流通株式数→2,000単位未満
  • 流通株式時価総額→5億円未満  …etc

などです。

東証マザーズの場合は、今紹介した一部、二部の基準以外に、

  • 時価総額→10億円未満で9か月以内に10億円以上にならない時
  • 株価→上場後3年を経過するまでに、新規上場の公募価格の1割未満になったとき、9か月以内に当該価格の1割以上の回復しない時   …etc

などが基準として設けられています。

ジャスダックにも、似たような基準が設けられていて、この基準を下回ってしまうと、上場を廃止されてしまうのです。

企業が上場廃止するメリットって一体何?

上場廃止と聞くと、

  • 倒産
  • 業績悪化

など、マイナスのイメージを持つ人が多いでしょう。

確かに、赤字が続いたり、倒産に追い込まれたりして上場廃止になってしまう企業もあります。

しかし、上場廃止にはいくつかメリットもあるのです。

経営がしやすくなることもある

上場をして、投資家から資金を集めると株主が誕生します。

会社というのは、お金を出している人の物ですので、株主から資金調達をして経営している場合、経営の最終決定者は社長ではなく、株主になるのです。

しかし、上場廃止をして、社長をはじめとする経営陣が株式を買い取った場合、紛れもなく会社は経営陣の物になります。

そのため、極端に言えば社長の一言で右にも左にも進んでいくことができるようになるのです。

経営コスト削減に繋がる

上場と聞くと、かなり華やかなイメージを持つ人もいるでしょう。

経営者の中にも、

会社を上場させる

という目標を掲げている人が多いです。

ただ、上場を果たし、それを継続するとなると、かなりのコストがかかるのです。

例えば、会社を上場した場合は、四半期ごとに決算書を開示する必要があります。

また、それ以外にも様々な書類を作ったり、外部の監査を入れたりしなければならないのです。

しかし、上場を廃止することで、このような義務がなくなることもあり、それに伴うコストをカットできるようになります。

企業が上場廃止するデメリットって一体何?

次に、企業が上場廃止するデメリットについて、詳しく見ていきましょう。

信用が落ちることもある

一部上場、マザーズ上場と聞くと、それだけで信頼度が上がりますよね。

ただ、上場廃止した企業と聞くと、

業績が落ちたのかな

製品に問題があったのかな

ブラック企業なのかな

と、様々なマイナスのイメージを持たれてしまうでしょう。

企業にとって、信頼やイメージというのは物凄く大切になりますので、仮に上場廃止によるダメージがそこまで大きくなくても、消費者のイメージがマイナスに傾いてしまう事もあるのです。

資金調達の手段が減る

会社を上場させるというのは、イメージ向上、認知度向上にも繋がりますが、一番のメリットはやはり「資金調達が容易になる」というポイントでしょう。

株式を公開することができますので、たくさんの投資家から株を買ってもらえるようになり、上場していない企業に比べると簡単に資金を集めることができるようになります。

しかし、症状を廃止してしまうと、株式が非公開になってしまいますので、資金の調達方法が限定されてしまうのです。

まとめ

上場廃止というのは、市場に公開していた株式を非公開にするという事です。

上場廃止になる基準は、それぞれの取引所で異なりますが、業績の悪化に伴って上場廃止をするケースが多いです。

上場廃止をすると、世間からのイメージが落ちてしまったり、資金調達の方法が限定されてしまったりすることがあります。

とはいえ、

  • 経営がしやすくなる
  • コスト削減に繋がる

など、会社側にとってメリットになることもいくつかありますので、

上場廃止=悪いこと

という認識は間違っていると言えるでしょう。